2019年3月8日ローンチイベントが終わり、突然、「アートとコラボレーションをしたい」と思うようになりました。
そこで、友人であるカワムラユキさん(@yukikawamura821)に相談しました。
10名近くの国内外イラストアーティストを紹介してもらい、アーティストさん達の作品を拝見して、
直観で「彼がいい!」と思いました。
その彼とは、PIUS FOX(ピウスフォックス)さん。
直線的でミニマルデザイン、色バランスの美しさ、タイムレスなど、とても優しい印象を受けました。
驚いたことに、カワムラさんとやり取りをしている時期に、
PIUSFOX初日本個展「Der Trommler(太鼓たたき)」が、104ギャラリーで行われていたのです!
『運命』という言葉を信じた時でした。
忙しい中、ミーティングをしてくれたPIUSさん。
作品をみて感じた印象と同じで、PIUSさん本人もとても優しい方でした。
snailsについて説明し、これからしていきたい事を伝えました。
そしてなぜ、PIUSさんとコラボレーションしたいのか。
また、PIUSさんが生まれ育ち、現在も活動拠点であるドイツベルリンは、セクシュアリティに関して先進国である事もお伝えしました。
高齢者LGBTQの多くが、孤独という問題がより深刻的になった2000年はじめ。
2006年から国や政府との長い話し合いと資金調達を経て、2012年に「色とりどりのいきる場所=Lebensort Vielfalt」が完成しました。
色とりどりの生きる場所とは、十人十色の住民が思い思いに、共に暮らせるLGBTQ向けの多世代住宅。
カフェとイベントスペース、図書館、同性愛者カウンセリングセンター、24時間介護体制のシェアルームなどがあり、完成して以来、世界中からの見学者が絶えないそうです。
素敵ですね。
そして、安心できますね・・・
PIUSさん自身、今までコラボレーションをしたことがないのと、セクシュアルなプロジェクトである事などから、PIUSさんは色々と悩んだことと思います。
ただ、snails_project はセクシュアルやストレートアライの方々だけに留まらず、それを超えた「個」という存在への想いをもったプロジェクトであることを伝えました。
PIUSさんはコラボレーションを承認してくれ、2019年代表作「LUFTSCHLANGEN(ルフトシュランゲン)」アートを提供してくれました。
※LUFTSCHLANGENとは、ドイツ語で、紙テープという意味になります。
その日はとても幸せで、PIUSさんにお礼のメールを送りました。
『2019年あなたを表現する代表作「LUFTSCHLANGEN=ルフトシュランゲン」をを提供してくれてありがとう!
このアートをみた時に、私はこう感じました。
あなたが考えた作品題名とは違う、インスピレーションを。
「セクシュアリティな美しいアート」、「セクシュアリティをより自然に!」という。
レインボーカラーには、1色、1色意味があります。
ピンクはセクシュアリティを、グリーンは自然を意味します。』
PIUSさんから、私のアートをそのように感じてくれて嬉しい!と返事が届き、
より素敵なコラボレーションに仕上げたいという気持ちになりました。
snailsロゴマークストーリーのように、aという文字を違った角度から見ることでうまれる
新たな見え方。
目で見えるものだけがすべてでなく、心で見えてくるものが、「美」や「本物」なのではないだろうか?
アートを通して、見る側それぞれの捉え方が違ってもそれは世界が広がることであり、
セクシュアリティやジェンダーにとらわれず、それを超えた個の存在を考えることがより、
開かれた世界になっていくのではないでしょうか?
Main Photo : Soichi Ishida