Serenity/HarmonyJUN.16.2021

藍=平穏・調和 ジェンダーレスを感じる服は、インディゴブルージーンズ。

調和と平穏を検索すると、
調和とは、全体がほどよくつりあって、矛盾や衝突などがなく、まとまっていること。
平穏とは、変わったこともなく、 おだやかなこと。
私たちが生きていく上で、とても大切な精神ですよね・・・

藍というと、私が最初に思いつくのは、インディゴジーンズです。
皆さんは何を想像されますか?

今回は、藍(インディゴ)、インディゴブルージーンズについて語っていこうと思います。
藍は世界最古の染料と言われています。
藍染めは、飛鳥時代からはじまり、奈良時代には献上品として活用され、
江戸時代になると庶民の色となり、町には、着物、のれん、手ぬぐいなどがあふれていたそうです。
藍は染料としてだけでなく、田畑の仕事で虫よけとして藍染の着物を着て作業し、
肌に塗ったり、貼ったり、煎じて飲んだり、食べたりと人の暮らしに欠かせない存在でした。
明治の初めに日本を訪れた化学者ロバート・ウィリアム・アトキンソンは、「ジャパンブルー」、小泉八雲で知られているラフカディオ・ハーンは「神秘なブルーで満ちた国」と藍の美しさを表現していています。
藍は、日本文化や色を語る上でとても大切な物です。

私がジェンダーレスを感じる服は、インディゴブルージーンズとホワイトティシャツです。

Photo:Soichi Ishida

共に、ドレスアップにもカジュアルスタイルにも変化できる万能。
タイムレスさも感じます。
また、最近よく耳にするSDGsな服の代表ではないでしょうか?
濃いインディゴブルージーンズから、月日が経つと共に身体になじみ、色落ち(濃淡がうまれる)、破れたり、リメイクしたりと永年楽しむことができます。
そう!着る人のオリジナリティがインプットされ、世界に一つとない個がうまれる。

そして、インディゴブルージーンズに嫉妬する天才がいました。

アンディウォーホルは、「ぼくも、ブルーシーンズみたいなのを発見したかった。」「僕はブルー・ジーンズを履いて死にたいな。」
イヴ・サンローランは、「出来ることなら私がブルー・ジーンズを発見したかった。 ブルー・ジーンズはそれ自体が「表情」を持っており、あくまでの謙虚で、セックス・アピールに富み、しかもシンプルな美しさがある。これは私のデザインに求める重要な要素だから。」と。
アートとファッションと、二つの分野の歴史に燦然と輝くスターが揃って嫉妬するインディゴブルージーンズだからこそ、「全世界の標準服」になったのかもしれませんね。
アメリカを象徴するインディゴブルージーンズは、大衆に寄り添った普遍的な魅力を秘めたものだからこそが、今日(こんにち)まで受け継がれてきました。

アメリカ労働者の作業服からはじまった、インディゴジーンズは約150年が経ちます。

最初は、みんな同じ色。
時か経つと共に、着る人の身体になじみ、色落ちし、カスタマイズされるように、一つとして同じものはない。

Photo:Moeko Sawada

インディゴブルージーンズのように・・・
私達は、それぞれの違いがある。
だからこそ、個としての強さや輝きが生まれる。

わたしはわたしでいい。
あなたはあなたでいい。
自分を理解しているからこそあなたの事をリスペクトできる。